RIZAP株式会社

マーケティング“深化”へ - RIZAPに聞く未来への取り組み

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マーケティング部メディアマーケティングユニット

小野 博 氏

RIZAPのようにPtengineでビジネスを成長させよう

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RIZAP株式会社は “「人は変われる。」を証明する”という経営理念を持ち、自己投資産業でグローバルNo.1ブランドになることをビジョンに掲げる企業。今もなお成長を続けるボディメイク事業を始め、現在84のグループ企業まで拡大。コロナ危機においてもグループ企業の強みを集結し、迅速な対応によって力を蓄え、持続的経営成長基盤構築に向かって動き始めています。 

今回はマーケティング部メディアマーケティングユニットの小野さんにPtengineのご利用インタビューをさせていただきました。 

小野さんが所属するプロモーション戦略ユニットでは、事業の持続的成長のためのマーケティング戦略の立案と実行に向け、来期以降を見据えた事業全体の新規集客計画の分析及び戦略の立案をするために、効率改善、生産性向上、効果改善三つのビジョンに基づいた取り組みを行っています。 

この中でも効率改善、そして生産性向上においてPtengineを利用いただいております。 

インタビューのポイント! 
◼︎ なぜ“市場の奪い合い”ではなく、ユーザー最適化を推進するのか 
◼︎ Ptengineでどのようにユーザー最適化を実践し、そこで見出した利用価値は何か 
◼︎ 今後実現したいリアルタイムパーソナライゼーションとは 



コモディティ化によってマーケティングは「深化」へ 

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Q. 現在御社のビジネスで起きている現象について教えてください 

パーソナルトレーニング事業を始め、我々が標準化して世間に広め支持を得てきたビジネスモデルは他事業者様でも実践され、コモディティ化してきています。新しい生活様式においては、地方や個人で経営するパーソナルトレーニングジムにも大きく影響しています。 

また、どのサービスも同じような情報が掲載されており、どのサービスが自分にマッチしているかについて「実際に行ってみないとわからない」、といったことや「結局コストで選んでしまう」ということが発生しており、想定していた体験ができない状態が続いていては市場全体の成長が見込めません。 

そんな中で、誰しもが自分に合ったトレーナーや食事法に出会えることが市場を活性化していくためのポイントだと感じています。今までは新しい広告手法や新しいクリエイティブを絶えず流し続けることをしてきましたが、それだけではなかなか収益化できなくなってくることは目に見えてきています。 

この問題を打開していくには、顧客視点で顧客を理解して、しっかりと判断材料を提供できる、そして投資した以上の結果を得られるという価値体験が必要性であり、これがマーケティングの「深化」による顧客体験の充実だと考えています。 

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一方でデジタルマーケティングは高度化し、現場ではスキルの標準化が難しく、組織内のスキルの格差を埋める労力が大きくなってきました。そのような状況の中でも円滑な連携ができるよう、より扱いやすく、長期的ビジョンに沿ったデジタル体制を支えるツールが必要でした。その中の一つとしてPtengineを選択しております。 

「決め手」となる情報を届ける顧客中心のユーザー体験を 

Ptengineを使って多くの施策を実行してきましたが、率直に言うとまだ20%くらいしか使えていないと考えています。まだまだツールの能力を使って成長できる余剰が80%あるという意味です。 

逆にその20%の成果というところでは、施策実行スピードがかなり改善したことがあげられます。例えば、今まではフローティングバナーやポップアップを作成してサイトに実装するだけでもチームを立ち上げて二週間も三週間も費やしていましたが、Ptengineを利用することで、緊急事態宣言などで早急な情報提供が求められる時も1日で対応ができましたし、最小工数で施策実行ができてきます。 

マーケティング施策面では、今まで出来ていなかったサイト内リード獲得の施策の実行も、結果的にツールによって後押しされる形で実施することができましたし、ツールによって組織が変わったなと実感しています。 

具体的な例をあげますと、一昨年あたりから公式ホームページのCRO(CVR最適化)プロジェクトが立ち上がりまして、その際にもPtengineを利用しました。このCROプロジェクトでは、毎月5%ずつCVR向上を数値目標とし、判断材料となる情報を顧客動線を整備しながら提示することで、「ポップアップが有効に働くか」、「CTAボタンの有無」、「訴求テキスト」などの軸でA/Bテストを随時回していました。 

チーム体制は施策の推進、分析、次の施策を練る人の大まかに4名ほどでこのプロジェクトをカバーしていました。レポート作成はほとんど管理画面のキャプチャを用いていたので、本質的な改善に注力できました。コロナ情勢によって急激な変化に対応できる組織体制が求められている中、顧客体験を向上させるための施策スピードが格段に上がっていると実感しています。 

Q. 他事業でも同様にツール利用を展開されていますか? 

各事業ごとで市場規模と市場での立ち位置が違うので施策自体も異なりますが、同様にPtengineを利用しています。例えば英会話事業ではマーケット拡大を優先するフェーズなので、より獲得面での利用に注力しています。 

例えば取り急ぎすぐに実施できる離脱防止施策やアンケート施策を走らせています。その後にはYoutube流入者向けのオファー訴求も実施する予定です。 

アンケート施策については情報収集段階で傾向値がみられてきたところではありますが、アンケートで終わるのではなく、そのデータを利用してパーソナライズ施策に落としていく予定です。 

例えば、40代でほとんど英語が話せないと回答した人には、遅いスタートでも安心して貰えるようにサイト内の言葉を調整したり、最適な事例をポップアップで紹介したりできます。 

アンケートを実施してCVRが下がることも懸念事項としてありましたが、驚くことに、アンケートを出した場合と出さなかった場合のABテストでは、パフォーマンスを測る関連指標に全く影響しませんでした。 

英会話事業にて実施している施策

このように、新規獲得面でよりパーソナライゼーションを強化していこうと考えています。 

先程の例とも重なりますが、集客したユーザーの性別や年代、英語の習得レベルといった属性であったり、我々のサービスに対する理解の成熟度によって欲しい情報は異なってくると想定されます。 

その属性や成熟度によって、例えばLPのファーストビューに出てくるモデルを男性か女性で出し分けることでイメージのしやすさ(態度変容への影響力)といった観点でテストを実施したり、事前にコンテンツに触れた深さによって既に成熟し、トライアルの意向が強いと考えられるのでフォームの位置をファーストビューの下に置いて申し込みしやすくするなど、様々な体験向上施策を実施いきたいと考えています。 

属性や成熟度によるパーソナライズの例

目指す世界はリアルタイムパーソナライゼーション 

北欧のとある自動車メーカーの公式サイトでは非常に進んでいて、ほぼデジタルで完結しています。聞く話によれば、購入までのリードタイムは平均180日ほどかかり、その間全く広告が響かず、30日手前あたりからアクションが急激に増えてくるそうです。その30日間で何が行われるのかというと、色や内装、ホイールなどのカスタマイズを家庭にいながらオンラインで進めることができるんですね。そして実はその情報はディーラーに送られていて、店舗にいった時には商談がすぐに終わるという。非常に顧客目線でもあり生産性も大幅に向上します。 

サイトに訪れてまずあるべきコミュニケーションはアンケートだと思っています。より価値の高い情報を提供するためのデモグラフィック情報や興味関心を教えてくださいと。そしてその回答の内容に沿って、瞬間的にサイトの構成やコンテンツが組み変わっていくような世界観を目指しています。 

我々はご存知の通り、一対一の対面サービスを売りとしてやってきた。しかし今後のフェーズでは、より非対面サービスの形を展開していくという方針へ舵を切ろうとしています。サービスとしての受け皿となるWebサイトでは「パーソナライゼーション」という観点が更に必要不可欠なものになっていくことは間違いありませんね。