blog»ブランド・マーケティング»アンケート調査の深掘り:D2Cブランド成功の鍵【分析編】
大森 葵
2024年12月03日
この記事は約3分で読めます。
今日の急速に変化する市場環境において、ユーザーのニーズや行動を理解することは、D2Cブランドの成功に不可欠です。
しかし、プラットフォームが提供しているデータの多くは、粒度の観点で効果的なマーケティング戦略を支えるにはやや不十分です。
そのため、アンケート調査の深掘りがブランドがユーザーインサイトを得るための重要な手段となっています。今回の記事では、調査分析に焦点を当て、いくつかの提案をお届けします。
アンケート調査、もしくはユーザー調査は、一度で完結するものではありません。物事は変化し、人々も変化し、トレンドも変化するためです。ユーザー像が大きく変わらなくても、新たな機会を見出せる可能性があります。
また、各調査で得られたデータは、適切に分析してこそ正確な結論を導き出せます。短期的な売上を確保することから、製品やブランドの方向性を示すことまで、さまざまな規模で役立ちます。
適切な質問をすべて投げかけたとしても、その答えを正しく理解する方法を知らなければ、意味は半減してしまいます。
調査の目的と設計の見直しは、問題を整理し、分析結果が適切な場面で活用できるよう枠組みを作ることです。
調査の目的は、ユーザーインサイトを得て、それに基づく製品/運営/広告戦略を立てることです。設計の核心は、どのユーザー層からどのような情報を得たいかということです。両者は相互補完的な関係にあります。
目的別のアンケート内容:
特定の問題を詳しく調べる前に、まずはデータ全体を確認しましょう。分析の効率を高め、結論が偏らないようにすることが重要だからです。
アンケート調査の結果以外、広告ターゲットの設定や他の計測ツールの情報を加え、立体的な情報を通じて、回答者のペルソナをより深く理解することが重要です。
例えば、同じく「商品を通じて、非日常的な体験が欲しい」という回答であっても、教育水準や年齢、性別によって実際の購入につながるインサイトが異なる可能性があるため、前提条件の確認が必要です。
アンケート調査において、一定数のアンケートを回収することで統計的な意義が生まれます。統計的に有意なサンプルサイズは、下記の要因に依存します。
・総体規模:母集団の規模によって、最低のサンプル数を決める。
・信頼水準:通常95%もしくは99%を選択。
・信頼区間:誤差範囲を±5%とすることが一般的。
・母集団の多様性:調査結果が多様化すると予想される場合、より多くのサンプル数が必要。
クロス分析を通じて、変数間の興味深い関係を見つけることができます。調査データを異なる視点からクロス分析することで、より多くのインサイトを得ることができます。
よくある手法:
もちろん、原理を理解した上で、AIを活用して時間を節約することもできます。
データをより整然とし、処理と分析を容易にし、ユーザーが回答しやすくするために、調査の大部分の質問は選択式であり、主観的な感情をできるだけ定量化します。0から10までのスコアで評価するNPS調査などがその代表例ですね。
一方、定性データは「その他で補足してください」や「私たちに伝えたいことはありますか?」などのオープンな質問への回答に存在します。
オープンな質問に忍耐強く答えてくれるユーザーは多くはないですが、参考性の高いユーザー層、例えば既に購入したユーザーや人口統計学的視点からユーザー像により近いユーザーの回答は価値があります。
こういったユーザーの回答は、次回のリサーチの選択肢としても活用できるかもしれません。
分析結果が予想通りであっても、非常に一致していない場合でも、過度に楽観的または悲観的にならないようにしましょう。
また、過去のデータと比較して、今回の調査結果によって、状況がどのように変化したかを確認し、合理的な説明を見つけようとします。
ユーザーの満足度が低下した理由は、販売量が急増し、カスタマーサポートが追いつかないからでしょうか?それとも品質管理の問題でしょうか?
そして、顧客の「好き」という言葉に過度に楽観的にならないことも重要です。例えば、多くのユーザーが新しいデザインを好んでいた場合でも、その好みの程度はお金を支払うほどの価値なのでしょうか?
むしろ、ユーザーが最も気に入らないデザインを聞いたりしてもリスク回避策になるかもしれません。
アンケート調査は広範囲にわたるため、チームの立場によって、データの解釈が異なってしまったことがあります。
同じ「使用シーン」が、製品、運営、広告チームにとって役立つ場合がありますが、コアな目的が異なるため(製品の改良、広告クリック率の向上など)、質問方法やユーザーの選定方法も異なります。
今回の調査を主導で設計しているチームは、主に調査分析を行っていきますが、他のチームはそのまま分析結果を流用せずに、もう一度データの分析と検討が必要です。
以上となりますが、いかがでしたか?今回は、調査分析に焦点を当てていくつかの提案をお届けしました。
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